湯気の向こうで変わった店——「お茶のこばやし」の挑戦と全国の広がり
「お茶 の こばやし」は、長崎県東彼杵町三根郷で“毎日”茶をつくり、店頭と通販の両方で届ける製茶販売店だ。ここで扱う中心は、そのぎ茶のブレンド。さらに酒まんじゅうやお茶まんじゅうなど、製茶店らしからぬ看板菓子も評判になっている。
お茶 の こばやしは長崎県東彼杵町の製茶販売店(長崎緑茶販売有限会社)。1966年創業、2016年に当主の小林幸男氏が社長就任後、卸から小売へ軸足を移し、百貨店の催事や道の駅、オンライン販売へと広げてきた。
| 項目 | 要点 |
|---|---|
| 事業者 | 長崎緑茶販売有限会社(お茶のこばやし) |
| 所在地 | 長崎県東彼杵郡東彼杵町三根郷1370-3 |
| 創業 | 1966年(父・濱雄氏が経験を活かして開始) |
| 転換点 | 2016年 当主・小林幸男氏が社長就任/卸から小売へ |
| 主要商品 | そのぎ茶ブレンド、自家製おまんじゅう(酒まんじゅう/お茶まんじゅう) |
| 営業時間 | 月〜土 9:00〜18:00(休:日・祝) |
「お茶のこばやし」とは何者か——長崎・東彼杵の製茶販売店
地域の名前を背負う店は多い。しかし「お茶 の こばやし」は、地域の“作り手の経験”が、そのまま商売の設計図になっているタイプだ。長崎県東彼杵町三根郷に店を構え、運営は長崎緑茶販売有限会社。店名は、扱うお茶の産地や製法と分離しない形で覚えられている。
場所の強みも明確だ。東そのぎインターから嬉野方面へ道なりに進むと白い外壁の店舗が見える。近隣に駐車場も2台あり、地元客だけでなく車で来る観光客の動線にも配慮がある。小さくない“来店のしやすさ”が、日常の買い物に寄り添う理由の一つだ。
1966年の始まり——濱雄氏が技術開発センターで得たもの
創業は1966年。父の濱雄氏が、長崎県農林技術開発センターで培った経験を土台に、製茶販売を立ち上げた。単なる地元農家とのつながりではなく、「技術をどう扱うか」という視点が最初からあったことが、今の個性につながっている。
店の説明では、祖父の教えも重要な軸になる。つまり技術と“手の感覚”。さらに地域の農家から直に仕入れを行い、独自のブレンドを組み立ててきた。茶は天候や収穫時期の影響を受ける。だからこそブレンドは、味の調整というより“気持ちを揃える作業”に近い。
そのぎ茶のブレンドが中心——蒸しと選別のこだわり
お茶のこばやしが前面に出すのは「そのぎ茶」ブレンドだ。茶葉の選別や蒸し方にこだわりを持ち、店頭では比較的手に取りやすい価格帯で提示している。販売情報としては500円/100gというラインも挙がっており、「高級茶=特別な人だけの飲み物」という距離を縮める意図が見える。
ブレンドの面白さは、同じ産地でも“育ち方が違う”点にある。選別で個性を整え、蒸し方で香りの立ち上がりを決める。茶葉の状態を細かく見て、飲んだ人が「今日の一杯」に納得できるよう調整する。こうした地味な作業が、常連の味の記憶を支えている。
2016年の社長就任で何が変わったか——卸から小売へ
転機は2016年。当主の小林幸男氏が社長に就任し、戦略がはっきり動いた。卸売から脱却し、小売中心へ転換する。ここが「お茶 の こばやし」を、単なる地域の製茶店から“全国に向けた届け方”を持つ店へ押し上げた。
小売の比重が増えると、味の情報が重要になる。誰が飲むのか、いつ飲むのか、贈り物として何を期待するのか。催事での反応や、通販の問い合わせの質が、商品づくりに戻ってくる。店側の取り組みは、味の現場と販売の現場を近づける方向に進んだ。
実際に、全国の百貨店や物産展での販売が進み、オンラインショップや道の駅での展開にもつながっている。特定の客層だけで完結しない。茶好きだけでなく、手土産を探す人の導線を拾う動きとも言える。
店の“もう一つの看板”——毎朝作るおまんじゅう
製茶販売店で、おまんじゅうが看板になる。最初は意外に感じるかもしれない。でも「お茶 の こばやし」では、毎朝作られる自家製のおまんじゅうが、日常に食い込む存在になっている。
揃えるのは酒まんじゅうとお茶まんじゅう。特にお盆や朝祭りのような行事のタイミングで好評だという。行事の食は、その地域の時間割そのもの。茶が“飲むもの”にとどまらず、“一緒に食べるもの”として定着していることが分かる。
ここで重要なのは、茶の風味を単なる個別商品で終わらせない点だ。お茶まんじゅうがあることで、茶の香りを口の中で別の形に変換できる。贈答でも、店の一品添えでも成立する。こうした工夫が、催事や通販での説明を強くしている。
催事と百貨店、そしてオンライン——届く場所を増やす
卸から小売へ。そこに伴って、販売の場も増えた。店の情報では、全国の百貨店や物産展での販売に取り組んでいる。さらにオンラインショップでの販売も進み、東京の百貨店「長崎展」へ出店予定(2022年2月)といった動きが挙がっている。
催事は一瞬の勝負だ。試飲や試食を通じて、香りや甘み、舌触りが短時間で伝わる必要がある。その点、茶葉とまんじゅうの両方を扱うのは強い。視覚で惹きつけ、香りで納得させ、食べた後に“また買う理由”が残る。
一方、2020年代の流れでは新型コロナの影響も避けられなかった。店舗来客が減ったという説明があり、その分、電話注文やオンライン問合せが増えたともされる。販売形態が変わっても、商品説明の熱は落とさない。その努力が、リピーターの継続につながっている可能性が高い。
行く前に知りたいこと——住所、電話、営業時間、注文方法
実際に訪れる人が最初に知りたいのは、場所と時間だ。お茶のこばやしは〒859-3806 長崎県東彼杵郡東彼杵町三根郷1370-3。電話は0957-46-0541で、電話注文も可能とされている。
営業時間は月曜〜土曜の9:00〜18:00。休業日は日曜・祝日。道の駅への立ち寄りついでに買える日程設計になっているのが分かる。観光シーズンでも、朝から夕方までの枠が確保されているため、“旅の途中で買って帰る”がしやすい。
また、アクセス面では東そのぎインターから嬉野方面へ道なりに進むと白い外壁の店舗が見える。駐車場が2台あるので、バスや鉄道の利用者だけでなく、車移動が基本の客層にも合う。
地域の“暮らし”と、味を運ぶ責任——なぜ全国に広がるのか
お茶 の こばやしが全国の百貨店や物産展へ出る理由は、単に売り場を増やしたからではない。地域の暮らしで生まれた味を、そのまま別の場所へ移す技術を積み上げてきたからだ。
茶は、抽出温度や蒸らし、保管で味が変わる。だから店がブレンドにこだわり、価格も分かりやすく組み立てているのは、購入者の“失敗しない”確率を上げることにつながる。さらに毎朝作るまんじゅうは、行事食の記憶を持つ人に強く刺さる。商品が一つの味ではなく、生活の場面を連れてくる。
2016年以降の小売への転換は、その価値を伝えるための手段だった。卸は“売る側”の都合になりやすい。一方、小売は“飲む側”の声を拾う。電話注文やオンライン問合せが増えたという現場感は、その声が今も回っていることを示している。
お茶のこばやしを自分の台所に——買い方と選び方の目安
初めての人は、まずはそのぎ茶ブレンドから始めるのが分かりやすい。味の土台が分かれば、お茶まんじゅうとの相性も体感できる。甘いものが苦手な人でも、茶の香りを軸に選べるため、試しやすいセット設計が組める可能性がある。
まんじゅうは、贈答にも日常にも使いやすい。特にお盆や朝祭りの時期は需要が強いとされるため、その時期に合わせて電話やオンラインで確認すると動きやすい。店舗が休みの日曜・祝日は、問い合わせの時間がズレることもある。注文手段を先に押さえるだけで、ストレスが減る。
店側も、店舗来客が減る局面で電話注文やオンライン問合せを増やしているとされる。つまり“行ける日は行く、行けない日は頼む”。この切り替えが、地元の味を途切れさせない。
Frequently Asked Questions
Q1. お茶 の こばやしはどこにありますか?
A. 長崎県東彼杵郡東彼杵町三根郷1370-3です(〒859-3806)。
Q2. 営業時間と休業日は?
A. 月曜〜土曜 9:00〜18:00、日曜・祝日が休業とされています。
Q3. 主要な